支障宅にて支障の散髪。私に切らせて床屋代を切り詰めているわけです。落語家と倹約家の二足のわらじで頑張っておられます。
そして、いつものように酔っ払ってギターを弾きながら、
“いい音だなあ…わか馬にやるのは惜しい!”
と言い出しました(注:わか馬兄が支障の形見に貰うことになっている)。でも燃やしてしまうのはもったいないというのはわかっているはずなので、わざと“じゃ、支障と一緒に棺桶に入れましょうか?”と言ってみたら案の定、
“いや、それももったいないな…じゃ、とりあえず、わか馬にやろう。で、夜、奴が寝てるだろ。枕元でこのギターが鳴り出すわけよ…そして俺がテネシーワルツを歌う”
だって。なんと支障、霊になってもギターを弾いて歌うつもりなのだ!しかも、
“日本の幽霊は声が弱々しいけど、欧米はそうじゃない。俺は欧米式でいく”
とのこと。どうやらわか馬兄、安眠できそうもありませんな…☆